In My View

Mother of one, wife, and conservator in the UK. Lover of wild mushroom.

詩織さんをこころから応援

数年前英国のテレビのプログラムでインド移民二世の女性が自身のルーツでもあり親戚家族が住むインドを訪ね、インドでの男女の社会的な立場、その観念に焦点を当てながらインドの都市を周るドキュメンタリーがあった。そこでは、痴漢、レイプの絶えないインドの側面にもフォーカスしていたのだけれど、それに関してインタヴューに答えた男性が「レイプをされる女の方が悪い」「もともとそれだけ穢れた存在だということだ」となんの躊躇もなく、言い、私を仰天させた。

 

洗練された国際的日本が仲間でいたいのは欧米諸国の先進国。彼らにどれだけ仲間だとみられるかで日本周辺諸国、中国や韓国からの羨望のまなざし、頭ひとつもふたつも抜き出た優位なポジションを得たい。

 

どうしても国際化したい日本。日本政府はあらゆる方法でインターナショナルな国になるべく、国際社会からそう認められるべく、努力をしている。英語教育、ODAへの貢献、アメリカや英国に絶えない脅威をもたらすテロリズムに一緒に悩み、多大なる経済支援をすることで彼らの仲間になるためのチケットを手に入れようと躍起だ。インドとは全くもって一緒ではない。。。

 

今回の詩織さんに関わる出来事で、空回りした国際化への躍起と、認めたくないが日本にあり続ける恐ろしく遅れたメンタリティーが露呈した。「スカートをはいてるからレイプされても仕方ない」「そんなものを着ているんんだから」「被害者は弱弱しくするべき」というような観念がまかり通る、残念ながらそんな先進国はない。そしてもっとも許されないことに、政府の権力で強姦事件でさえなかったことにしているのだ。それを新聞、テレビ、ラジオ、といった日本のジャーナリズムはこの事件の徹底的に掘り下げ、検証し、建設的な議論に導いたか?大手新聞では殆ど取り上げられていないといことである。そしてこのことは日本には本当にジャーナリズムが存在するのだろうか?と私を悲しくさせる。デモクラティックな国にあるはずの本当の意味でのジャーナリズムである。

 

国の権力でレイプ事件をももみ消せる。そのような国でオリンピックを開催するのである。美しいおもてなしジャパン。この点を、この事件を、欧米諸国のジャーナリズムが取り上げたら?そのような国には怖くて行けないと海外のアスリートたちがコメントしたら? 日本政府はついにはっとして何かするのではないかと思う。そうした流れでないと動かないとしたら、それは本当に恥ずべきことだ。日本人の個人の能力や教育レベル、経済水準は高く、よりよく一層素晴らしい国になれる素質は十分あるのに。

 

私は詩織さんの勇気ある行動にこころから応援する。